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★Latchkey Child★

★Latchkey Child★

Last Devil

携帯の着信が鳴るたびに

うざったくなって切ってきた。

朝から誰だよ。

俺の隣には一夜限りの恋人がいて。

携帯の先には、本来の恋人がいる。

ハイテンションな君は

「今から家行ってもいい?」なんてノー天気な感じ。

別にいいよなんていうわけない。

俺の隣の彼女に口づけしながら

「忙しいからまたな」といって切った。

俺の身体に跨り

俺を壊しながら

彼女は言った。

「ひどい彼氏だね。彼女がかわいそだよ」って。

俺が?

ひどい?

嘘だ。

俺がひどいなら、そのひどい俺をむさぼってるお前はなんなんだ?

ひどい以上。

最低以上?

服を着替えながら

クスクス笑う彼女を

後ろから抱きしめてつぶやいた。

「本気になったらあかんかな」

彼女は言った。

「・・うん、いいよ」

結局彼女もだまされた。

「冗談、お前なんか本気にしねぇよ」と言って。

そいつを追い出して。

携帯の着信履歴をリダイヤル。

本来の女につぶやいた。

「さっきは、ごめんな。今から来いよ・・会いたい」って。


電話の先の女は言った。

「誰か他の女といたの?」

図星、大当たり。

それでも俺は言ってのける。

「そんなわけないやん。寝起き悪いんしってるやろ?」なんて。

ひどい彼氏。

知ってるなら離れればいいのに。

もう俺の魔の手にハマって。

俺の媚薬に酔わされて。

夜の女をまただます。

笑顔で口付けて

「君だけだよ」なんて。

いつまでいってられるかな?

俺は

最後の悪魔。


君をとりこにして

離れられなくしてあげる♪


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